アイドルプロジェクト!
「以上がここ、”プロジェクトハウス“の全部屋になります。
このハウスはこのアイドルプロジェクトのためだけにに作られ、あなたたちのために解放されました。ですのでどこでも自由に使っていただいて構いません。
ですが、既存の物を故意に破壊したり紛失した場合は罰則が課されますので大切にお使いください」

罰則……。
それはいったいどんなものなんだろう。

金剛寺さんは深く言及しなかったけど、罰を与えるってことはプロジェクトハウスを出禁になって家に帰されるとか…?
もしくは、オーディションに失格になる、なんてことになったり……。
お、恐ろしい…!

物を大切にしようっと…!

ぐっと拳を握って強く心に誓った。



「今日のところはまだ初日なのではじめにいた場所で解散となり、自由時間になると思います。はじめの場所に戻るのでまた後についてきてください」

金剛寺さんはそう言うと、入ってきた扉とは反対側へ歩いて行ってしまう。

はじめにいた場所に戻るんだよね?
さっき入ってきた扉はそっちじゃないはず…。
いったいどこへ向かって行くんだろ。


でも、ここがどこかもわからないわたしたちはついていくという選択肢しかないので黙ってその後を追った。


重そうな扉の向こうには薄暗い廊下が続いている。
一直線に曲がりもしないその道は途中に一つだけ角があっただけで、本当に地上にでれるのかとわたしたちの不安をいっそう引き立てる。


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