大嫌い同士の大恋愛 ー結婚狂騒曲ー
スマホのアラームなのか――コール音なのか、デジタル音が耳に届き、目をゆっくりと開けた。
すると、ちょうど、江陽が電話に出るところだった。
「――ああ、今日は泊まっていくから。……うるせぇよ、母さん」
どうやら、亜澄さんから確認の電話のようだ。
実家を後にする時に、ハッキリさせていなかったから――。
江陽は、あきれたように電話を終えると、私へと視線を向けた。
「――起きたか」
「……うん。……亜澄さん?」
「――親父。……いや、まあ、母さんも隣にいたみてぇだから、一緒か」
私は、外れかけていた布団をかけ直し、江陽を見上げる。
「何か言われたの?また、うるさいなんて言って……」
皆さんに、あれだけ心配かけたのだから、少しは言う事聞いておけばいいのに。
そう思ったが、ヤツは、しかめ面を見せた。
「……頑張れ、だと」
「――……へ?」
何を――と、思ったが、出る時の亜澄さんの様子を思い出し、思わず頭から布団を被った。
「おい、羽津紀」
「――……が、頑張れって……も、もしかして……」
「子作り」
「何で、アンタは、そう、恥ずかしげもなくっ……‼」
――反対されるのも困るが、もろ手を挙げて賛成されるのも、身の置き所が無い!
「気にすンな。もう、挨拶代わりだ」
「それはそれで嫌!」
「――まあ、今は、まだ、結婚するのが先だしな」
私は、そっと顔の上半分を布団から出す。
「……そう、よね……」
まずは、結婚。
妙子さんとの話が無くなった今、いよいよ、それは、現実味を帯びてきているのだ。
「――それで……考えたんだけどよ……先に、入籍だけでもしねぇか……?」
「え」
江陽は、スマホをテーブルに置くと、私の隣に滑り込むように入ってきた。
そして、優しく抱き締める。
「……江陽……?」
「――……式とか、もう、大仰じゃなくて良いし、指輪も――お前が好きなモン選べば良い」
「ど、どうしたのよ、アンタ……あれだけ……」
プロポーズ後のテンションの高さを思い出し、眉を寄せた。
すると、ヤツは、泣き笑いのような表情を見せる。
「――もう……こんな風に、お前と離れるのは嫌なんだよ」
「――江陽」
「少しでも、隙を見せたくねぇ。――入り込める余地があるなんて、思わせたくねぇんだ」
――それは――翔陽くんの事を言っているのか。
――……それとも――……。
ヤツは、私に口づけると、愛おしそうに髪を撫でる。
「……バカね……」
「それくらい惚れてるんだよ、わかってるだろ」
「――……バカ」
私は、ヤツに自分からキスを返した。
すると、ちょうど、江陽が電話に出るところだった。
「――ああ、今日は泊まっていくから。……うるせぇよ、母さん」
どうやら、亜澄さんから確認の電話のようだ。
実家を後にする時に、ハッキリさせていなかったから――。
江陽は、あきれたように電話を終えると、私へと視線を向けた。
「――起きたか」
「……うん。……亜澄さん?」
「――親父。……いや、まあ、母さんも隣にいたみてぇだから、一緒か」
私は、外れかけていた布団をかけ直し、江陽を見上げる。
「何か言われたの?また、うるさいなんて言って……」
皆さんに、あれだけ心配かけたのだから、少しは言う事聞いておけばいいのに。
そう思ったが、ヤツは、しかめ面を見せた。
「……頑張れ、だと」
「――……へ?」
何を――と、思ったが、出る時の亜澄さんの様子を思い出し、思わず頭から布団を被った。
「おい、羽津紀」
「――……が、頑張れって……も、もしかして……」
「子作り」
「何で、アンタは、そう、恥ずかしげもなくっ……‼」
――反対されるのも困るが、もろ手を挙げて賛成されるのも、身の置き所が無い!
「気にすンな。もう、挨拶代わりだ」
「それはそれで嫌!」
「――まあ、今は、まだ、結婚するのが先だしな」
私は、そっと顔の上半分を布団から出す。
「……そう、よね……」
まずは、結婚。
妙子さんとの話が無くなった今、いよいよ、それは、現実味を帯びてきているのだ。
「――それで……考えたんだけどよ……先に、入籍だけでもしねぇか……?」
「え」
江陽は、スマホをテーブルに置くと、私の隣に滑り込むように入ってきた。
そして、優しく抱き締める。
「……江陽……?」
「――……式とか、もう、大仰じゃなくて良いし、指輪も――お前が好きなモン選べば良い」
「ど、どうしたのよ、アンタ……あれだけ……」
プロポーズ後のテンションの高さを思い出し、眉を寄せた。
すると、ヤツは、泣き笑いのような表情を見せる。
「――もう……こんな風に、お前と離れるのは嫌なんだよ」
「――江陽」
「少しでも、隙を見せたくねぇ。――入り込める余地があるなんて、思わせたくねぇんだ」
――それは――翔陽くんの事を言っているのか。
――……それとも――……。
ヤツは、私に口づけると、愛おしそうに髪を撫でる。
「……バカね……」
「それくらい惚れてるんだよ、わかってるだろ」
「――……バカ」
私は、ヤツに自分からキスを返した。