仕返しのつもりだったのに、溺愛されているようでなんだか幸せです
和やかにお茶を飲んでいた沙羅たちだったが、里香は沙羅が元気のないことに気づいたようだ。
「ねぇ、沙羅さん。なんか困った事とかあったら私に話してくださいね。あまり頼りになりませんがなんでも聞いてくださいね。」
沙羅は里香の言葉に、北斗の写真に写っていた女性について聞きたいと思ったが、ただ反面では聞くのが恐い。
…でも。
「あの…里香さん。こんな事を聞くのは変かも知れませんが、北斗さんについて聞きたい事が有るのです。」
里香は沙羅の言葉にうんうんと縦に首を大きく振った。
「北斗さんには、愛している方がいらっしゃいますか?」
里香と多岐は驚いてポカンと口をあけて驚いている。
「沙羅さん、なんでそんなことを聞くの?…確かに北斗さんはあのルックスだし、昔からモテてはいたけど一人に絞らず良い意味で距離を置いて付き合っていたように見えたわ…多岐さんは何か知っている?」
すると、多岐は何かを思い出したようだ。
「これは、随分前のお話ですが…恐らく私が知る限り、お一人だけ真剣にお付き合いされていた女性は知っています。ただ、その女性には北斗坊ちゃまが一方的に振られたようで、かなり落ち込んでいた時期はございました。もうとっくに終わったお話ですから、今は沙羅様がなにより大切と感じますよ。」
沙羅は多岐の話を聞いて確信した。恐らくあの女性は多岐が話してくれた女性だろう。
里香は沙羅の顔を覗き込むような姿勢をとった。
「私は沙羅さんの事件の時に、あんなに取り乱して急いで駆け付けた北斗さんを初めて見ましたよ。よほど沙羅さんが心配だったのでしょうね。愛されていますよ安心してね。」