女王陛下は溺愛禁止!
「まったくお前たちは」
 アンジェリアは額に手をあててため息をこぼした。
「陛下」
 ラドウィルトが急に向き直るから、アンジェリアは驚いて彼を見る。

「そういうわけですから、これからはきちんとご結婚の検討をお願い致します」
「そう言われてもだな……」

「私は陛下を愛しております」
 ラドウィルトがにじり寄って来て、思わず一歩を下がる。

「私が今日から陛下を溺愛してさしあげます」
「はあ?」

「どうぞ遠慮なさらず。お好きでしょう、溺愛」
「ダメだって俺が溺愛するんだから」
「いいえ、私こそが」
 ラドウィルトに便乗してエアとクライドまで迫って来る。
 三人に壁に追い詰められたアンジェリアはこらえきれずに叫ぶ。

「女王に対しての溺愛は禁止だ!」
 叫び声は青い空の下、遠く遠く響き渡った。





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