女王陛下は溺愛禁止!
誰にも知られずに花瓶を落とすとか。
そんなことも可能ではないだろうか。
「気を付けないとねえ」
エアは宙を浮いて、すうっと階段を降りて来る。
「死んじゃったらなにもできないんだから」
彼はくすくすと笑いながら立ち去る。
ラドウィルトは顔をしかめてその背を見送った。
神学者や神官からの報告によると『エア』という神の名は伝書のどこにもなかった。神がどこからどのようにして生まれるのかもわからないという。引き続き文献を当たらせてはいるが、真の名はおろか『エア』すら見つけることはできないだろう。
ふと、視界のすみにメイドが映る。
目が合うとそのメイドはぎょっとした顔をして踵を返した。
亜麻色の三つ編みに眼鏡。ラドウィルトはなんとなく警戒してその姿を記憶に残した。
***
彼女はやきもきしていた。
クライドはうまく立ち回っているようだが、まだ油断はできない。
彼が国へ帰ってしまえば計画は頓挫してしまう。
その前にとどめを刺してほしい。
そのために情報を流しているのだから。
そんなことも可能ではないだろうか。
「気を付けないとねえ」
エアは宙を浮いて、すうっと階段を降りて来る。
「死んじゃったらなにもできないんだから」
彼はくすくすと笑いながら立ち去る。
ラドウィルトは顔をしかめてその背を見送った。
神学者や神官からの報告によると『エア』という神の名は伝書のどこにもなかった。神がどこからどのようにして生まれるのかもわからないという。引き続き文献を当たらせてはいるが、真の名はおろか『エア』すら見つけることはできないだろう。
ふと、視界のすみにメイドが映る。
目が合うとそのメイドはぎょっとした顔をして踵を返した。
亜麻色の三つ編みに眼鏡。ラドウィルトはなんとなく警戒してその姿を記憶に残した。
***
彼女はやきもきしていた。
クライドはうまく立ち回っているようだが、まだ油断はできない。
彼が国へ帰ってしまえば計画は頓挫してしまう。
その前にとどめを刺してほしい。
そのために情報を流しているのだから。