こじらせ美女は王子様の夢を見る
告白
.





「お疲れ様でしたー」





バイトが無事終わったのはいいものの、ミスをしまくってしまった。




昨日、玲央の前で泣き喚いて、家に帰ったけどずっと気まずくて。




はあ、なんであんなに泣いちゃったんだろ…。




引っ越して以降、全然泣いてなかったのに。




玲央の前だと、安心しきってつい…




はぁ、今日も気まずいなー。





「今日は落ち込んでる?」


「え、颯太くん!」





この前と同じ、バイト先から出たところに寄りかかって立っていた颯太くん。




すごいデジャブ。





「今日はどうしたの?」



「ミナちゃんに話あってさ」





いつもの爽やかな顔で笑う颯太くん。





「え、話?」



「うん、とりあえず家まで送るよ」





なんだろ、話って。




気になる…。





「わかった」





いつものように颯太くんは車道側を歩いて、他愛もない話をする。





「今日バイト忙しかったー?」



「んー、そうでもなかったよ」





正直私への話が気になって、内容が入ってこない。




すると颯太くんは突然立ち止まる。





「ミナちゃん、公園寄っていい?」



「え?うん!」





家の近くの公園。





いつもは子どもがたくさんいるけど、今は暗いからか誰もいなかった。





「ブランコ乗ろうよ、いつもちびっ子いて乗れないから〜」と言いながらブランコに乗る颯太くん。





私も隣のブランコに乗る。





「ふふ、颯太くん、ブランコ好きなの意外」



「そうかな?割とたまに一人で乗ったりしてるけど」



「一人で!?」





想像すると、なんだか可愛くてつい笑ってしまった。





「えー、そんな笑う?」



「ふっ、ごめん、だって…」



「俺さ、ミナちゃん好きだよ」





だって大きい颯太くんがブランコ……





「……え?」





今、なんて





「最初はさ、可愛い子だなって思って気になってたんだけど、それから意外とずぼらなとことか、表情がころころ変わるとことか、バイトで頑張ってるとことか見てずっと見てたいなって思った」




「…え、何…急に…」




「何って、告白してる」






こ、告白?





颯太くんが、私に??






「俺と付き合ってくれる?」







ま、待って





頭が追いつかない…





颯太くんだよ?





あの颯太くんから告白されてるのに






なんで玲央のこと思い出してるの…





1回玲央に相談しよう、とか





あ、あの約束…





それぞれに恋人が出来たら出て行かなきゃいけないのか。





もし颯太くんと付き合ったら、私出て行かなきゃ。






待って、考えなきゃいけないことが色々…






「ごめんね急に、困らせたかったわけじゃないんだ。」



「いや、私も、ごめん。すぐ決められなくて…ちょっとだけ時間欲しいかも」



「うん、わかってる。」






「待ってるよ」そう言ってブランコを降りて私の頭を撫でた。






「さ、帰ろっか?」


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