飴ちゃん食べる?~よろしく焼肉ホスト部♡
ホストの提案をした週の末。
今、私は天野スミス唯と電車の中で並んで座っていた。チラリと彼の顔を覗くと、ウトウトしていて眠たそう。あぁ、これは、どこからどうみてもデートだ。
――どうしてこんな展開になったのかな。
何故か天野スミス唯と私は、ふたりで天野スミス唯の実家に行くことになったのだった。
行くことが決まったのは、ホスト対決の提案をしてから2日後だった。当時の記憶を思い出してみる。
*
「冬弥、ホスト対決が正式に決まったぞ。アイツら、かなりノリノリだ。期間は文化祭が行われる3日間。2年対3年の対決で、人数は各学年10人ずつのチームになりそうな感じだ」
いつものように焼肉を食べながら、冷静に報告する橘裕翔。
話を聞いた早乙女冬弥は数分間、目を閉じる。そして目を開いた彼は口を開いた。
「じゃあ、本格的に作戦を伝える。まずは、2年の中でホスト選抜オーディションを行い、6人選ぶ」
「4人マイナスされてるけれど、俺も出るんか?」
天野スミス唯がダルそうに質問する。
「当たり前だ! 唯は即戦力になる」
「ほんまにめんどくさいな……」
「待って? 最強の三つ子が選抜メンバーってのは分かる。けれど、あとひとりは?」
「紗綾ちゃんだよ! 提案してくれたのは紗綾ちゃんだから、関わるのは当然だよね? 紗綾ちゃんには、男装をしてもらう。紗綾ちゃんの男装もかなり即戦力になるよ」
「だ、男装?」
たしかに提案したのは私だし。緊張するけど、よく考えたら楽しそう――。
「や、やってみる。ご指導をよろしくお願いします!」
今、私は天野スミス唯と電車の中で並んで座っていた。チラリと彼の顔を覗くと、ウトウトしていて眠たそう。あぁ、これは、どこからどうみてもデートだ。
――どうしてこんな展開になったのかな。
何故か天野スミス唯と私は、ふたりで天野スミス唯の実家に行くことになったのだった。
行くことが決まったのは、ホスト対決の提案をしてから2日後だった。当時の記憶を思い出してみる。
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「冬弥、ホスト対決が正式に決まったぞ。アイツら、かなりノリノリだ。期間は文化祭が行われる3日間。2年対3年の対決で、人数は各学年10人ずつのチームになりそうな感じだ」
いつものように焼肉を食べながら、冷静に報告する橘裕翔。
話を聞いた早乙女冬弥は数分間、目を閉じる。そして目を開いた彼は口を開いた。
「じゃあ、本格的に作戦を伝える。まずは、2年の中でホスト選抜オーディションを行い、6人選ぶ」
「4人マイナスされてるけれど、俺も出るんか?」
天野スミス唯がダルそうに質問する。
「当たり前だ! 唯は即戦力になる」
「ほんまにめんどくさいな……」
「待って? 最強の三つ子が選抜メンバーってのは分かる。けれど、あとひとりは?」
「紗綾ちゃんだよ! 提案してくれたのは紗綾ちゃんだから、関わるのは当然だよね? 紗綾ちゃんには、男装をしてもらう。紗綾ちゃんの男装もかなり即戦力になるよ」
「だ、男装?」
たしかに提案したのは私だし。緊張するけど、よく考えたら楽しそう――。
「や、やってみる。ご指導をよろしくお願いします!」