飴ちゃん食べる?~よろしく焼肉ホスト部♡
「今日は、よろしくお願いします!」
「まずは、焼く順番。肉には脂身の少ないものと多いものがあってな――」
「キョウコサンノヤクニクハ、オイシイデスヨ!」
焼く順番から始まり、並べ方、そして焼き加減……。明るいご両親だからワイワイしながら楽しく焼肉講座は進む。
だけど、今、私しか教わってない。天野スミス唯は離れた席に座りながら、まるで無関係な人みたいにスマホをいじっている。私は天野スミス唯にトングを持たせる。
「天野の焼いた肉が食べたい!」
「めんどくさいな」
そう言いながらも、豚トロをトングで掴んで焼き始めた。
「唯、大丈夫? 手伝う?」
「ユイ、ヤイテルスガタモ、カワイイネッ」
可愛いと父親に言われて、天野スミス唯の動きが一瞬止まったけれど、すぐに動き出した。
みんなが見守る中、一切の迷いを見せずに天野スミス唯は豚トロをひっくり返した。そして――。
「スゴイ! ユイ、スゴイヨ!」
「ね、ほんまに上手く焼けたな」
お皿の上に乗った豚トロを見て興奮するご両親。
ご両親が大絶賛する程、上手に豚トロが焼けた。
私に肉を焼いてくれた時以来、焼いてる姿を見ることはなかったけれど、すごく上手になっている気がする。
「天野、もしかして練習した?」
「練習なんて、してへん。今見て覚えた」
「嘘だ! ずっとスマホ見てたでしょ?」
「……本当は、豚トロだけは練習したんだ。だって、栗谷川が好きな肉だから」
私の耳元で天野スミス唯は呟いた。彼の顔が赤くなっているように見える。
――私が好きな肉だから?
「まずは、焼く順番。肉には脂身の少ないものと多いものがあってな――」
「キョウコサンノヤクニクハ、オイシイデスヨ!」
焼く順番から始まり、並べ方、そして焼き加減……。明るいご両親だからワイワイしながら楽しく焼肉講座は進む。
だけど、今、私しか教わってない。天野スミス唯は離れた席に座りながら、まるで無関係な人みたいにスマホをいじっている。私は天野スミス唯にトングを持たせる。
「天野の焼いた肉が食べたい!」
「めんどくさいな」
そう言いながらも、豚トロをトングで掴んで焼き始めた。
「唯、大丈夫? 手伝う?」
「ユイ、ヤイテルスガタモ、カワイイネッ」
可愛いと父親に言われて、天野スミス唯の動きが一瞬止まったけれど、すぐに動き出した。
みんなが見守る中、一切の迷いを見せずに天野スミス唯は豚トロをひっくり返した。そして――。
「スゴイ! ユイ、スゴイヨ!」
「ね、ほんまに上手く焼けたな」
お皿の上に乗った豚トロを見て興奮するご両親。
ご両親が大絶賛する程、上手に豚トロが焼けた。
私に肉を焼いてくれた時以来、焼いてる姿を見ることはなかったけれど、すごく上手になっている気がする。
「天野、もしかして練習した?」
「練習なんて、してへん。今見て覚えた」
「嘘だ! ずっとスマホ見てたでしょ?」
「……本当は、豚トロだけは練習したんだ。だって、栗谷川が好きな肉だから」
私の耳元で天野スミス唯は呟いた。彼の顔が赤くなっているように見える。
――私が好きな肉だから?