あの子の成績表
「そんな!!」
穂波は学校に来たくても来れなかったんです。
みんなと一緒に授業を受けたくても受けられなくて、いつも家や病院で勉強をしていました。
そんな穂波の『人間的評価』がマイナス100だなんてひどいと思いませんか?
正直、吉岡勇くんのような乱暴者の評価が下がるのなら納得できます。
だけど穂波はなにもしていない。
頑張って病気と戦っていたのに……。
そう思うと悔しくて、無意識のうちに下唇を噛み締めて涙を我慢していました。
今顔の筋肉を緩めるとすぐにでも涙がこぼれ落ちてしまいそうです。
「どうしたら穂波に会うことができますか?」
私は歯を食いしばってそう質問しました。
それが一番知りたいことです。
だけど用務員さんはまた左右に首を振って「連れて行かれた先で本人が頑張らないと、戻ってくることはできない」と、言ったのでした。
穂波は学校に来たくても来れなかったんです。
みんなと一緒に授業を受けたくても受けられなくて、いつも家や病院で勉強をしていました。
そんな穂波の『人間的評価』がマイナス100だなんてひどいと思いませんか?
正直、吉岡勇くんのような乱暴者の評価が下がるのなら納得できます。
だけど穂波はなにもしていない。
頑張って病気と戦っていたのに……。
そう思うと悔しくて、無意識のうちに下唇を噛み締めて涙を我慢していました。
今顔の筋肉を緩めるとすぐにでも涙がこぼれ落ちてしまいそうです。
「どうしたら穂波に会うことができますか?」
私は歯を食いしばってそう質問しました。
それが一番知りたいことです。
だけど用務員さんはまた左右に首を振って「連れて行かれた先で本人が頑張らないと、戻ってくることはできない」と、言ったのでした。