DEAR 1st 〜 SEASON〜
4月。
「───彩ー!!!
何してるの?
もう遅刻しちゃうわよ!」
お母さんの慌ただしい声が聞こえて来て、時計をチラリと見つめた。
「もう行くってば!!」
真新しい制服に身を包み、莓ジャムがたっぷり載ったトーストをかじって急いで返事をして。
────パタンっ!
───…バタバタ!
慌ただしく家の中を走り、黒い上品なローファーを履いた。
「高校生っぽい?」
「……っぽいじゃなくて、高校生でしょ。」
「そんなんじゃなくて~…」
「───いいから急ぐ!」
お母さんに背を押され、彩は鏡に写る自分を一瞬だけ見て外へ出た。
───そう。
今日からいよいよ高校生。
待ちに待った新生活の始まりだ。