DEAR 1st 〜 SEASON〜
───どうして……?
運と時とタイミングの悪さを呪った。
「──…リエ…」
ぶんちゃんは、確かに彼女の名前を小さく呟いた。
───…“リエ”。
その名前を優先させる事が、何より辛かった。
………あたし、何なの……。
おまけに。
リエさんは、こちらを…
……いや、
あたしを静かに睨んでいる。
───もう…
無理………。
次の瞬間、
その場から弾かれるように、あたしはその場から走って逃げ出した。
──ただ、嫌で。
どうしても居づらくて。
耐えられなくて。
…目から水が浮かび出す。
ヤダ。
もう限界…。
「…ほんと…無…理。」
走りながら、小さく呟く事しか出来ない惨めな自分。
……無理なのは、何なのよ…
何だかんだ言って、
本当に無理なのは自分なんじゃないの……。
どれだけ走っただろうか。
「────…彩?」
再び、名前を呼ばれた。
「………」
顔を上げると。
そこには驚き、
でも心配そうにあたしの腕を掴む………
「……朝…岡さ…ん…」