無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる
だったら、また申し訳ないな。
さっきから琥珀くんに迷惑をかけてばかりいる、ということになってしまう。
「……っ、だから、玲奈さんっ」
なぜだか、私から目をそらしたまま、どこか投げやりな口調で、琥珀くんは少しだけ声を大きくした。
心なしか、琥珀くんが手の甲でおおった口もとのすぐそばの耳が、ほんのりと赤い気がする。
……気のせいかな。
風邪とかをひいていなければいいのだけれど。
「ど、どうしたの、琥珀くん」
動揺したまま、琥珀くんに尋ねてみた。
すると、琥珀くんは大きくて長い息を、ふうっと吐いて。
「……その、表情とか不意打ちとかは、ずるいです」