無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる


それだけは、絶対にそうだって信じられる。



染野くんが嫌いじゃないって言ってくれたんだから、私はその言葉を信じよう……!



同居をしている間に嫌いじゃなくなってくれたらいいな、なんて少しだけ考えたけれど、まさか同居二日目で達成されるなんて思わなかったな……。



あのときの喜びは本当に、私が今まで経験してきたその感情の中でも、より大きいものだったはずだ。



ベッドに寝転がって、一人ぼうっと天井を眺めながら考え事をしている私。



なんとなく時計を見やると、午前十時過ぎをさしている。



今日は休日なんだ……!



だから、久しぶりにゆっくりしようと思ってるの。


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