無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる
それに思わず苦笑いを浮かべてしまう。
すると、一樹くんははぁ、と大きく息をついて。
「最悪すぎだろこのメンツ……」
とつぶやいた。
「……あなたたちに、玲奈は渡さないんで」
それから、一樹くんが琥珀くんと颯太先輩を鋭い瞳で見据えて、よく通る声でそう言った。
「……へっ⁉」
数秒かけてその言葉の意味を理解すると同時に、変な声を出してしまう。
顔がかああっと熱くなって、心臓がドキドキと音を立てているのを感じた。
私を渡さないって、どういうこと、一樹くん……っ。
そんな私を見て、一樹くんはふっと笑顔を浮かべた。
そして、私の手を優しく握る。
「え……っ⁉」
ますます顔が熱くなるのを感じた。
一樹くんに握られている手のひらが、ぽかぽかとあったかい。
一樹くんのぬくもりに触れているような気がして、なんだかくすぐったくなる。