苦手な上司にプロポーズすることになりました
その日の夜。
佑茉は前庭のソファでひとり、酒を呑んでいた。
門が開く音して、しばらくすると、背の高い人影が近づいてきた。
「どうした。
まだ寒いだろう」
とよく通る声で言う。
木々の影から抜けた由人の顔が月光に照らし出されるのを見ながら、ほんとに整った顔してるな、と佑茉は思う。
でも、人を好きになるかどうかって。
見た目が好みかどうかだけじゃないよね、と思いながら、
「遅かったんですね」
と由人に言った。
「ああ。
買い物にも行けなかった」
用意していたグラスを彼の前に置き、缶からビールを注いでやる。