苦手な上司にプロポーズすることになりました
「ミステリアスと言えば、私にも秘密がありますよ」

 ほう……、と言う顔で由人がこちらを見た。

「実は右の小指だけ爪を伸ばしているのです」
と佑茉は細長い小指を立ててみせる。

「なにかそこに、ロマンスでもあるのか」

「これでメガネのネジとか回せます」

「……とって来い、ドライバー」

 俺が回してやる、と言われた。



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