苦手な上司にプロポーズすることになりました
「いや~、まだ食べられますよ~。
 でも、この間の収穫楽しかったので、ちょっと植えてみようかなと思って」

 ここ、植えてもいいですか、と訊いてくるので、

「いいですかもなにも、すでに植えてるし。

 それに、ここはお前の家だし。
 間借りしてるのは俺の方だ」
と答える。

「ところで、ジャガイモって、半分に切ったりして植えるんじゃないのか?」

「でも、丸のまま植えた方が、早く立派な芽が出たとか、友だちが言ってたんですよね」

 たまたまかもしれませんが、と佑茉は言う。

 手伝おうかと言ったが、あと少しだからと断られる。

 そのまま、佑茉が地面を掘っては、芋を植えるのを見ていた。
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