苦手な上司にプロポーズすることになりました
 


「……どうしましょうか?」

 テーブルの上に置いたスマホを見ながら佑茉は訊いた。

「どうしましょうかと言われてもな」

 溜息をつき、暗い庭を見ながら、由人は言う。

「お前の好きなようにすればいい」

 突き放しているようにも聞こえる言葉だった。

「そうですよね……」

 どうしようかな、と呟きながら、ちょっぴり呑んで片付ける。

 とりあえず、また爪でも伸ばそうかな。

 そんな感じに、佑茉は、ちょっとブルーになっていたが。

 由人の方は自分が言った言葉に動揺していた。



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