苦手な上司にプロポーズすることになりました
「ただいまー」
佑茉が自宅に帰ると、ちょうど祖父、勇治郎が来ていた。
「佑茉、久しぶりだな」
グループの総帥として、忙しく飛び回っている勇治郎とはなかなか顔を合わせる機会もなく、会えて嬉しかったのだが。
勇次郎は佑茉が前に座るやいなや、言ってきた。
「お前にいい縁談を持ってきたんだよ」
佑茉は笑顔のまま固まる。
「お前、鈴木の孫と幼なじみだったろう。
そろそろいい相手はいないかと、昨日言われて。
佑茉はどうだ、と言ったら、あれはいいお嬢さんだと鈴木の家も乗り気で――」
微笑みを浮かべたまま佑茉は言った。
「おじいさま、実はご報告が――」