苦手な上司にプロポーズすることになりました
……食べるんだ、この人、あんみつとか、と思いながら、佑茉は店員を呼び止める由人を眺めていた。
さらさらしたあんこが美味しいあんみつを食べ、リモートな佑茉は家に帰ることにする。
「ごちそうさまでした。
ありがとうございました。
このお礼は必ずや」
と深々頭を下げて、
「鶴か、お前は」
と言われる。
いや、鶴じゃなくても恩返しはすると思いますね……。
「丸和泉さんも一生懸命なにか言っていたが、今日は、お前の話しか耳に入ってこなかったな。
愛かな?
いや、違うな」
いつものように判断早く由人は言う。
「丸和泉さんから聞いて、向こうの会社がお前に接触してくることはないと思うが。
なにかあったら、ここに電話しろ」
とプライベートな電話番号を渡された。
まあ、かけることはないと思うが、と思いながらも、ありがとうございます、と電話番号の書きつけられたメモを押しいただいて、佑茉は由人と別れた。