苦手な上司にプロポーズすることになりました
 

 そのあと、秘書室に持っていくものがあり、廊下を歩いていると、竜吾と出会った。

「どうしたんですか? 部長。
 渋い顔をして」

「いや、最近、薬川の言動が気になって気になって。
 特に今日はひどい」
ともらすと、竜吾は、ごくりと唾を飲み込み、

「……遂に恋ですか」
と言う。

 遂にってなんだ、と思いながら、気になってしょうがない、ハ行が同じなだけのハッシュドポテトと吉田部長の話をしてみた。

「……それは俺でも気になります。
 ていうか、吉田部長のそれは俺も知ってます」

 ずっと気になってます、と言うので、

「いや、お前も教えてやれ」
と言った。

 竜吾は少し小首をかしげたあとで言う。
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