苦手な上司にプロポーズすることになりました
「お、思ってないです。
 そんなこと。

 だって……」
と佑茉は照れて斜め下を見たつもりだったが、そこには、いつぞや埋めた、証拠隠滅のジャガイモがあった。

 由人の視線がその耕された庭の一角を見る。

 いやいやいやっ、と佑茉は慌てて両手を振った。

「イモが気になって、引っ越さないんじゃないですよっ!?

 ぶ、部長を好きなのかどうか、まだよくわからないんですけどっ。
 私もこのまま、部長といたいと思うし。

 部長に出て行って欲しくないですっ。
 だから、もうしばらく、ここで一緒に暮らしてみませんかっ?

 せめて、このジャガイモの芽が出るまでっ」

 すぐに出そうだな、という顔で由人が地面を見た。

「あっ、じゃあ、花が咲くまでっ」

 短いな……と自分で言っておいて思った。
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