苦手な上司にプロポーズすることになりました
 


 温かいお茶を飲みながら、新平が言う。

「小難しいことを考えている間に、誰かに持ってかれるんじゃないですかね?」

「誰かって誰なんですか」

「ああ、えっと……

 湯沢さんとか、竜吾さんとか、鈴木さんとかですかね?」

「鈴木時弘(ときひろ)ですか?」

 由人は、ようやく鈴木の名前を覚えていた。

「はい。
 以前ヘッドハンティングの件で」

「鈴木をヘッドハンティングしようとしたんですか?」

「いいえ。
 なかなかヘッドハンティングに、うなずいてくれなかった人がいたんですけど。

 鈴木さんが同じ部署に来たので、変わってもいいと」

「……鈴木の破壊力すごいですね」
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