苦手な上司にプロポーズすることになりました
 

 隣近所のことを気にしなくてよい広い庭。

 緑あふれる大邸宅。

 中の部屋は何処も広く。

 雑誌で見たような家具が既に置いてある。

 名の知れたデザイナーが作ったもののようだ。

「家具、好みに合わなければ取り替えていいそうです」

「家は?」
と由人は、つい、という感じで訊いてきた。

「家、好みに合いませんか?」

「いや、そんなことはない」

「まあ、二人で住むにはちょっと広すぎて落ち着かない感じもしますが」
と佑茉は玄関ホールから、ぐるりと吹き抜けの天井や開いたままのあちこちの扉を見ながら言う。

 ちょっとではない、という顔をする由人に訊いた。

「どうします?」
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