苦手な上司にプロポーズすることになりました
 はい、と出た佑茉に、
「今日はどうするんだ、晩ご飯」
と訊いてみる。

「あ、そうですね。
 食べに行きます?

 それか、いろいろ買い込んで、家で呑みます?
 忙しくて、あんまり家の中見てないですが。

 二階にいいテラスがあるように外からは見えるんで、今、それ探してるんですけどね」

 星空眺めながら呑むとかよくないですか?
と言う佑茉の声は反響している。

「今何処だ」

「なんか長い廊下を歩いています。
 白い壁がずっとあって、途中に赤い絵がかかってましたね」

「ホラーか」

「いや、そういう感じじゃなくて、ホテルの廊下みたいな……」

 あっ! と佑茉が声を上げた。
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