苦手な上司にプロポーズすることになりました
そのあと、かなり呑んで、いい気分になったらしい佑茉が謝りはじめた。
「部長、いろいろ巻き込んでしまって。
ほんと、すみませんでした。
いきなり結婚しろとか言われても。
動物にだって相性はあるのに。
部長は人間ですから、もっと無理ですよね」
「何故、動物……」
「いや、さっき、動物園で希少な動物を繁殖させるって番組やってたんですよ。
オスとメスをちゃんと段階踏んで、会わせたりしてました」
自分で作ったという、いとこ煮をつまみながら、しみじみと佑茉は言う。
「我々には飼育員もいないんで。
そんな気、使ってもらえなかったですね」
「いや、動物だって、途中までは気を使われても。
たぶん、繁殖のタイミングが来たら、今だっ、って勝手に同居させられるだろ?」
「……我々、すでに同居させられてますが。
繁殖のタイミングなんですかね」
と相変わらず、阿呆なことを呟いたあと。
二人で片付けをし、
「では、おやすみなさい」
と佑茉は、また何処かへ帰っていった。