Deception〜私たちの恋の裏にはそれぞれの思惑が渦巻いている〜
「俺は待合室のソファーに座ってるから、時間は気にしなくていいよ。想乃の思うようにして、うんと可愛くなっておいで?」
「……はい」
想乃は頬を赤らめて頷いた。慧弥を正視するのに恥じらい、俯きがちに「じゃああとで」と声をかける。
美容師さんが準備してくれたスタイリングチェアに腰を沈める。思った以上に座り心地が良くてホッと息をついた。
「本日担当をさせていただきます、笹野と申します」
「あ、浅倉想乃です。よろしくお願いします」
「では浅倉さま。今日はどのようにいたしましょう?」
にこやかな笑みで想乃の髪に触れる笹野と鏡ごしに目が合った。
「あの。半年ほど髪を切っていなくて。長さは変えたくないので適当に整えてほしいんですけど」
「かしこまりました。カラーリングはいかがいたしましょう?」
「……あ。仕事があるので無しで、大丈夫です」
ふんふんと頷き、笹野がひと通り櫛を通した。鏡に映る想乃を見つめて笹野が提案する。
「浅倉さま。騙されたと思って一度パーマをあててみません?」
「……え」
パーマ? したことないけど。高校時代も大学時代も黒髪のストレートロングヘアでパーマはかけたことがない。
「……はい」
想乃は頬を赤らめて頷いた。慧弥を正視するのに恥じらい、俯きがちに「じゃああとで」と声をかける。
美容師さんが準備してくれたスタイリングチェアに腰を沈める。思った以上に座り心地が良くてホッと息をついた。
「本日担当をさせていただきます、笹野と申します」
「あ、浅倉想乃です。よろしくお願いします」
「では浅倉さま。今日はどのようにいたしましょう?」
にこやかな笑みで想乃の髪に触れる笹野と鏡ごしに目が合った。
「あの。半年ほど髪を切っていなくて。長さは変えたくないので適当に整えてほしいんですけど」
「かしこまりました。カラーリングはいかがいたしましょう?」
「……あ。仕事があるので無しで、大丈夫です」
ふんふんと頷き、笹野がひと通り櫛を通した。鏡に映る想乃を見つめて笹野が提案する。
「浅倉さま。騙されたと思って一度パーマをあててみません?」
「……え」
パーマ? したことないけど。高校時代も大学時代も黒髪のストレートロングヘアでパーマはかけたことがない。