三人が離れてくれませんっ
「……わかった」
「しゅーちゃん……」
「紫乃はそう言うと思ったけどね、僕"ら"」
「え?そうなの?」
もっと、考え直せとか本当にいいのか、って聞き返されるって覚悟してたのに。
三人ともわたしの気持ちを尊重してくれるんだ……
「女子の世界もわりかしどろどろしてるしさ。ちょっと。ほんのちょっとなら耐性あるかもね」
「たーちゃんそれ。比べるわけじゃないけど、女子は女子で大変なんだから。……あ、それでしゅーちゃんが強くてもって話は何?」
少しばかり心が軽くなったわたしに、いっちゃんは鋭い目をして言った。
「愁が、実質俺らのトップ──総長なんだ」
「しかも、中三からね」
たーちゃんが付け加えてくれるも、
総長……
聞いたことはある。けど……実際どういうことをするのか、何でなるとか、わたしはさっぱりだ。
「紫乃に分かりやすく一言で言えば、一番強い奴ってことだよ」