三人が離れてくれませんっ
「どうなったと思う?」
「えっと……まさかの乱闘?」
『当たり』
いっちゃんとたーちゃんはにこにことして頷き、しゅーちゃんはどこか気まずそう……
「次々と愁の一言挑発にノッた奴らが一気にグラウンドに行ったんだけど、最終的に愁が一人仁王立ちしてたっていうね」
「僕と樹はグラウンドでぶっ倒れてる奴ら上から見てたけど、あれは中々のジゴク絵図だったと思うわ」
「確かにっ」
笑えないって……想像しただけで、怖いわ。
「……俺は自分が総長とは思ってねぇよ」
ずっと口を閉ざしてたしゅーちゃんが、顔をしかめて呟くと、笑っていた二人からゆっくりと笑みが薄れていく。
「まだお前ら二人残ってんだからな」
二人を睨み付けるしゅーちゃんに、空気がピリついたのを肌で感じた。