三人が離れてくれませんっ
このまま険悪なムードになるんじゃ──
「僕はやだかなぁ」
「俺もパスで」
心配とは裏腹に、たーちゃんはソファの肘掛けに体を預け、
いっちゃんは笑顔で断った。
「またスルーかよ、つまんね」
「だってめんどくさいもん」
「本当は弱いとかじゃなくてか?」
しゅーちゃんの言葉にたーちゃんは全くノらない。
家の中で暴れられたら困るからそれでいいんだけど……
無反応なたーちゃんに、しゅーちゃんは舌打ちする。
「匠は強いよ。やる気ないだけで。綺麗な顔して、キレたら──」
「あ?」
「はいはいっ、綺麗は禁句ね」
目だけのうったえで、いっちゃんはごめんごめんと軽く手を合わせた。
たーちゃん、本当に美人さんなのに……綺麗って言われるのイヤなんだ。