今夜だけのはずが極上の彼に愛されて
「ん…」
ダメだっていうのに!
私はなんとかグイっと押しのけた。
「ダメ!」
「はは。ごめん、ついな」
そう言ってオデコにひとつまたキスを落とす。
全然堪えてないじゃん!
「仕事中です。用がないなら帰ってください」
私は誠から離れて作業台へと意識を戻した。
「フリーになってどのくらい?」
少しだけ真面目なトーンで話し出す誠。
「え? まだ1年ちょっとかな…」
「フリーランスパタンナーの魅力は?」
それは…
「いろんなジャンルの服を作れる…からかな」
「確かにな。それじゃMattの専属パタンナーになる気はない?」
またそういう聞き方…
直ぐに答えれないでいるとスッとデザイン画を見せられた。
え…
これ…
それは、前に私に初めて依頼してきた時と同じデザイン画だった。
でも今見せられてるのは、横に沢山のメモ書きがされていて詳細が書かれている。
かなり細かく。