今夜だけのはずが極上の彼に愛されて
そして一つのドアの前で誠は立ち止まり私を中に入れた。

中に入るとパタンナーの作業場みたいな所だった。

「ここが紅羽ちゃんの部屋」

「私の部屋があるの?」

「そ。ここはダニエルが使ってた部屋だよ」

「すごい…」

「他にも作業スペースがあって、他のパタンナーはそっちで紅羽ちゃんのサポートをしてくれるからね」

「なるほど」

「ここではだいたい俺と一緒に作業する事になる」

「誠もここでデザイン画を描いてるの?」

「俺の部屋もあるけど、ここで一緒にした方が早いから」

そういう事か。
だからいろいろ早かったんだ。

そしてその後、人事の部署から担当者が来て書類にサインをしていよいよ他のパタンナーと顔合わせをする事になった。
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