今夜だけのはずが極上の彼に愛されて
そもそもあの男は誰だ?

俺の他にも、そういう関係の人がいたのか…?

そう思ったら俺は紅羽の事を何も知らない事に気づいた。

いつも俺ばかりが気持ちを押し付けて…

だから紅羽は俺の事を好きと言ってくれないのか…?

紅羽は前に仕事もあるし今は一人がいいと言っていた。

付き合ってはない…のかな…

でもあの雰囲気はどう見ても…

元カレと別れてから一年以上経つわけだし…

「ははは…」

俺、馬鹿みたいに浮かれて。
ニューヨークで会った彼女が紅羽で、この出会いは運命だとさえ勝手に感じていた。

俺が笑顔にしたいと思ってたのに。

俺がいなくたって紅羽はあんなに楽しそうに…

…帰ろ。

ドライブなんてする気ないわ。
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