今夜だけのはずが極上の彼に愛されて
それは当たり障りのない、今日からよろしくお願いしますという事務的なメッセージだった。
なんでこんなのでガッカリしてんだ俺。
何を期待して…
返信しようか迷って俺はそのまま携帯を伏せた。
仕事は仕事だ。
しっかりしろと自分に言い聞かせて会社へ向かった。
「おはようございます」
他の社員より少し遅めに出社し先ずは紅羽の部屋に向かった。
ノックをすれば中から返事が返ってきてカチャっとドアが開いた。
久しぶりの紅羽だ。
心臓がおかしな動きをする。
相変わらず容姿端麗で美しい姿に俺の目は釘付けになってしまう。
「おはよう、紅羽ちゃん。今日からよろしくね」
それを悟られないように平常心を装う。
「おはよう…ございます。よろしくお願いします」
ん?
敬語?
しかも元気がない?
「緊張してる?」
人の事言えなくらい俺は心臓がバクバクしてる。