今夜だけのはずが極上の彼に愛されて
「さ、ここは寒い、中に入ろう」
そう言って先にドアを開けてお父様が中から私たちを入れてくれる。
誠と同じだ。
こういうところを誠は見てきたから紳士的なんだな。
そして円卓を囲み食事が出されて、お酒も飲みながら話をする。
「誠、結婚式はいつだ? スケジュール空けておかないと」
「そうよ? まぁ何がなんでも行くけどね!」
お父様はフォークに刺したステーキを食べながら当たり前の様に聞いてきた。
お母様も。
あっぶな。
今は飲み物を飲んでなくて吹き出す事はなかったが、咀嚼もそこそこにゴクリとステーキを飲み込んでしまい喉が痛い。
昨日の今日で、私たちの両親は随分と…
誠と目が合うと笑いを堪えている。
「父さん、母さん。結婚式はまだだけど、結婚は考えてる。昨日も紅羽のご両親と会って少しそんな話しをしたところなんだ」
「おお。そうかそうか。こっちに来てたのか?」