今夜だけのはずが極上の彼に愛されて

危険な香りに誘われてこの瞬間からは逃れられない。

まだ足りない。
もっとキスしたい。
私を蕩けさせて欲しい。

どうしても欲してしまう。

「いやらしい顔になってる…」

耳元に口を寄せた誠のバリトンボイスの声で甘く囁かれると、ピクっと反応してしまう。

「そんな事…」

「あるよ」

「誠だって」

私を見つめるその瞳の奥は情欲に満ちて高揚しているのがこっちまで伝わってくる。

「はぁっ…んっ…」

この突き上げられる強い衝撃の稲妻に全身の神経が研ぎ澄まされて余計な事など考えられなくなる。

「ここ…かな」

そして疼いた奥の場所へと彼は腰を突き上げた。

「あっ…そこっ…いいっ…」

「クッ…素直で可愛いな」

彼の低くて何かを我慢しているような甘くて切ない声が鼓膜を刺激する。
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