今夜だけのはずが極上の彼に愛されて

「ん…」

いつの間にか寝てしまっていたらしい。
朝日に照らされ目を覚まして隣を見ればベッドには私しかいなかった。

すると枕元に一枚のカード。

"急用ができたので先に出るよ。連絡して"

そこにはメッセージと携帯の電話番号が書いてあった。

殴り書きしたような字だけど綺麗。

彼の顔みたい。

というか、裸になった彼の身体にはたくさんの芸術的なアートのようなタトゥーが施されていた。

鍛えているのか、見事な筋肉に包まれた身体はまるで彫刻のようでパターンの見本になるような綺麗なプロポーションだった。

トルソーなの？
服を脱ぐまではわからなかった。

小さくてシュッとした輪郭の顔は爽やかで、それでいてどこか魅惑的で。

モデルさん？
ミュージシャンとか？

こんなスイートルーム取れちゃうしな。

そして彼が触れる指や、肌の感触、伝わる体温。
甘く囁く声。

全部が気持ちよかった…

「なんで…」