今夜だけのはずが極上の彼に愛されて
「君はもう気づいてるよね? 真似をしても、紅羽にはなれないし幸せも掴めないって」

誠が雪ちゃんを冷たく見下ろす。

「そっ、そんなっ!?」

「今日の君、結婚式に呼ばれたの時の紅羽にそっくりだ」

誠も気づいたようだ。

「そ、それは…」

雪ちゃんは目をそらしてしまう。

「真似をするだけじゃ超えられないよ?」

ついに雪ちゃんは黙り込んでしまった。
直人を見ればどこか悔しそうにしている。

「それに…僕は紅羽じゃないと無理だから。もう僕の大事な彼女を傷付けないでもらえるかな?」

そう言って誠は腰に添えた手を更に引き寄せた。

「あなたも。紅羽は僕が幸せにしますので。あなたが出来なかった分まで。ご心配には及びません」

直人にもそう言い放った。
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