今夜だけのはずが極上の彼に愛されて
あっという間に五階に着いてドアが開けば一世帯しかなくて目の前は物凄く豪華でオシャレなエントランスになっていた。

空いた口が塞がらない。
酔いも一気に覚めてしまう。

ここだけで私のアトリエくらいあるんじゃないの?
なんて思ってしまう。

ここがMattのデザイナーが住む家…
誠の家…

やはり私はだいぶ場違いな気がしてならない。

「どうぞ」

ドアを開けて中に通そうとする誠。

「お、お邪魔します」

そして中に入るとこれまたシックでモダンなラグジュアリーな内装に度肝を抜かれる。

「ひ、ひろっ!」

そんな事を言っていればいつの間にか目の前にスリッパが置かれ、誠はスッと私の前にしゃがむとヒールのストラップを器用に外した。

「あ、ごめん」

「おいで」

そう言ってスリッパを履いた私の手を取りリビングへ連れて行かれる。

グレーの壁紙にドアなどの建具は黒で統一されて床はタイルが敷き詰められていた。
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