今夜だけのはずが極上の彼に愛されて

「ここはこうして、こっちから…」

私はペンを持たせられてメモを横に書きながら説明する。

「なるほどね」

「ごめん。偉そうに」

「いや、見事だ」

そう言って真っ直ぐ見つめられる。

私は思わず目をそらしてしまう。
そしてそのままバカ高いワインを一気飲みした。

「これも食べな」

誠はバケットにソースを付けて私の口元に手を伸ばした。

「あーん」

そう言われて、私は大人しくパクっと食べた。

「うんまっ!」

「良かった」

すると残りの半分を誠は自分の口に放り込んだ。
私の食べかけ…

「ん。うまい。これアンチョビのソースなんだけど俺すげー好きなんだよね」

「これは美味しいよ」

さっきからずっとドキドキしてしまっている事を誤魔化すように普通を装う。
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