重ねる涙の先で仕合せは紡ぐ。
頬を流れる涙に触れ、指先についてこぼれ落ちる涙を見て思った。
わたし、涙を流すのなんていつぶりだろう。
「わたし、、、泣いてる?」
わたしがそう言うと、巡は「やっと感情の蓋が開いてきたか?」と言った。
「泣きたい時は泣いていいんだぞ。我慢する必要ない。」
「わたし、泣くの我慢してたのかなぁ。」
「今、泣いてるのがその証拠じゃないのか?ずっと頑張ってきた証だ。」
全然止まってくれない涙。
これは何年分の涙なんだろう。
巡は、「ほれっ。」とわたしにティッシュ箱を差し出してきた。
「ありがとう。」
わたしはティッシュ箱を受け取ると、そのティッシュで涙を拭いた。
涙が溢れ、頬を流れていく度に胸につっかえていたものがスッキリしていく気がした。
そして、自分は穢れた生きた方をしてきたと思って、自分が大嫌いだったのに、それを「引いてないよ。」「体張って生きてきたんだなぁ。」と捉えてくれた巡の言葉がわたしにはあまりにも衝撃的だった。
わたしはずっと閉じてきた感情の蓋が巡という存在と出会ったことによって、少しずつ開いていくのだった。