重ねる涙の先で仕合せは紡ぐ。
髪が乾かし終わると、巡は「腹減っただろ?何食べたい?」と訊いてくる。
わたしは当然、「ピザ!」と答えた。
「だと思った。」
巡はそう言って笑い、わたしの希望通りピザを注文してくれた。
そして、2人でベッドに腰を掛け、久しぶりのお互いの温もりを確かめ合うように巡はわたしの肩を抱き、わたしは巡の腰に腕を回した。
「俺さ、もうichiに曲作るのやめた。」
「えっ?」
突然の報告に驚くわたし。
巡はわたしを優しい表情で見下ろすと、「あいつ、約束破ろうとしたから。」と言ったのだ。
どうやら、今回のLIVEだけに出演するという約束で東京へ行ったのに、そのまま専属になるという契約書を書かされそうになったようだ。
最後まで説得され、引き留められたらしいが、巡は「約束を破るような人とは、一緒に仕事をしていけません。」と言い残し、帰って来たようだった。
「巡、、、。」
「俺は、花恋と約束したから。必ず帰って来るって。」
わたしは巡の言葉が嬉しくて、巡に更に強く抱きついた。
「巡、大好き!」
巡はハハッと笑うと、「そんなこと知ってるよ。」と言い、わたしを抱きしめ返すと、「俺も大好きだよ。」と言ってくれた。