君との恋は面倒すぎる
お昼休み、いつも通りお弁当を食べてくれる蒼空くんの顔を眺める。


「…何」

「薫くんと何かあった?」


薫くんの名前を出すと、少しだけ顔の表情が動いた気がする。

感情が激しく動く方じゃないから、こういうのも見逃す訳にはいかない。

顔の表情を読み取れたからって蒼空くんのすべてを理解できるとは当然思っていないけれど、嘘を吐いているかどうかくらいは読み取れるはずだ。


「別に何も」

「……」


私のジトーっとした視線にやりにくそうにしている。

最近少しずつだけど蒼空くんの事を分かってきていて、嘘を吐いている時とかも何となく分かる様になってきた。


「喧嘩、しちゃったの?」

「…ある意味そうかもね」


そう呟いてそれ以上は話そうとしない。

喧嘩したなら仲直りしてほしいし、何かできることは無いか考えてしまう。

これ以上蒼空くんは何かを話しそうにはないし、薫くんを捕まえて何があったのか聞きだそう。

なんて蒼空くんには決して言えないそんな決意を胸に、お弁当のおかずを口に運び込んでいた。
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