君との恋は面倒すぎる
「薫くんちょっといい?」


放課後帰りのショートホームルームが終わって薫くんが机の上から鞄を掴んで帰ろうとしている所を声を掛けた。


「ん、珍しいね。日和ちゃんから話しかけてくるなんて」

「うん、ちょっと聞きたいことがあって」


蒼空くんは今日掃除当番で買えるのちょっと遅くなるって言ってたし、今の間にちょっといいよね。

時間はそんなに許されていないが、多少は猶予がありそうなこの時間を狙って人気のない場所まで薫くんを連れ出した。

人気のない場所とは、普段は施錠されているため屋上には立ち入りできないけどその非常階段の前で話す。


「どうしたの?」

「薫くん、蒼空くんと喧嘩した?」


直球で質問を投げかけると気まずそうに「あー」と苦笑いしている。

何かあった事は間違いないけど2人とも言いづらそうにする。

そもそも二人が喧嘩なんてそんな場面見た事無いし。


「…言いにくい?」

「…ううん、説明するよ。日和ちゃんもある意味当事者だしね」


当事者?思わぬ話に首を傾げる。

何で知らない間に当事者になっているんだ私。

全く身に覚えのない話に、余計に何の話か分からなくなっていく。
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