君との恋は面倒すぎる
 あれから数日、私は塾に通う日々が続いてあっという間にクリスマスの日が来た。今日も午前中から午後まで塾。

 周りには賢そうな生徒がいっぱいで、一般コースと特進コースで分かれていて、私は一般だけどその中でもかなり浮いているように感じていた。

 本当だったら今頃は予定をきちんと立てて蒼空くんと過ごしているはずだった。

 そんな蒼空くんから連絡は相変わらず無くて、久しぶりにこんなに寂しい思いをしている。

 会いたかった、蒼空くんに。

 自業自得な結果なのに、それでもこの事実をいまだ受け入れられていない。そんな気持ちのまま塾なんて集中できるはずもなく、窓の外を眺める。

 それでも無理に塾なんて行かないって抵抗して蒼空くんのせいにされて別れさせられるのはもっと嫌だった。




˖˚◝✩




 塾が終わり、スマートフォンを見ても変わらず連絡は来ていない。

 クリスマス、どうでもいいって言っていたことは覚えているけれど、それでも私にとっては特別なこの日に一目ぐらい会いたかった。

 子供の時から今だって、私にすればずっと特別なのだ。それを大事な人と過ごしたい。

 そう思っているのに自分も連絡する甲斐性もない。外はとっくに暗くなっている。まだ17時でも、夕日は出ていない。

 こんな時間から呼び出すのは流石に迷惑だと諦めながら、大人しく参考書などを鞄に詰めた。

 クリスマスでも頑張って勉強している人は大勢いる。
 悪い点数取ったのは私だし、諦めるしか無い。

 来年こそはちゃんとしようと、そう心に誓って塾を出た時だった。下に視線を落としていたのを、まっすぐに顔を上げると、ガードレールの所に軽く腰掛けている男子が居た。

 それを見た時、会いたい気持ちが強すぎて幻覚でも見ているのではないかと思った。


「え」

「お疲れ」


 そう言って立っていたのは言うまでもなく蒼空くんだった。
< 109 / 266 >

この作品をシェア

pagetop