君との恋は面倒すぎる


 父との喧嘩の後、蒼空くんに電話をした。一通り事情を説明し謝罪をするためだ。


「ごめん、蒼空くん…」


 せっかく考えていてくれたのに断ってしまうことに心苦しさを覚えていると『ふーん、頑張って』と予想以上に冷たい返事が返ってきた。流石にどうにかならないかとか粘ってくれるとかは何も考えてなかったけど、そんな言い方をされるとも思っていなかったから、一瞬言葉を失った。

 興味の無さそうな、過ごす事が無くなってもショックでも何でも無さそうな様子に、クリスマスを過ごせなくなった事よりもそっちにショックを受けてしまう。


「え…、蒼空くんはいいの?」

『俺はそもそもクリスマスなんてどうでもいい派だから。ご家族にそう言われたならその通りにするしか無いじゃん』


 言っている事はすごく正しいし理解はできるけれど、恋人として求めていたのはその答えじゃない。

 ショックで言葉が出てこなかった。


「…そうだね、今日はもう寝る。おやすみ」

『おやすみ』


 険悪な雰囲気で電話を終わらせた。

 多少蒼空くんも寂しがってくれるなんて甘い期待をしていたのもあったと思う。でも、よく考えたら元がそういう人だった。
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