君との恋は面倒すぎる
「とりあえずここ4人固まらね?」


 薫くんの提案に乗っかりたいのは山々だけど、多分茉莉ちゃんは嫌がる。

 私だって蒼空くんと同じ班にしたいけれど…。

 さっきまで意志固く私の気持ちを大事にすると言っていた私は、どこへやら。結局茉莉ちゃんに気を遣うのを止められない。


「…茉莉ちゃん」


 声を掛けると首を横に振っていた。


(だよねー…)


 予想通りの反応に、思わず苦笑いした。
 薫くんは茉莉ちゃんの反応に顔を顰めている。


「え、組んどかないと班決められないと思うけど、周りも組み始めてるし」


 薫くんの少し困った様な声に私も少し焦る。

 こういうの茉莉ちゃんの事情で組めなくて…、なんて勝手に話されたくもないだろうし、男子が苦手だからなんて薫くんが聞いて、その反応で茉莉ちゃんが傷付くのも避けたい。

 どうしたらいいか悩んでいると、蒼空くんを見るとふと目が合う。

 蒼空くんは私の顔を見てから、薫くんの方へ向いた。


「…薫、俺等がダメなんだよ。あの子」


 そう言って蒼空くんが結構強引に誘ってくるのを止めてくれる。


「え?」

「誰だって、話したことない異性にグイグイ来られたら嫌だろ。そろそろ引いとけ」


 男子嫌い、をうまく隠しながらフォローしてくれた。

 蒼空くんのそういう優しい所が、本当に好きだなって思う。

 それに、意外ときちんと周りを見ていてくれて察してくれる。そんな蒼空くんに救われる。
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