君との恋は面倒すぎる
その調子で普通に話せるようになるといいな。

修学旅行、どうせなら普通に怯えずに楽しみたいもんね。


「ていうか水着とか買いに行くんだったりして」


なんて言う澤山くんに薫くんが「えっ!?」と反応している。

いや、当たりなのがまた反応しにくい。


「紗月とか、マジで色気皆無の水着にしそうだな…。腹チラとかもなさそうな水着…。」

「薫、セクハラ」

「何だよ、蒼空。蒼空だって日和ちゃんの水着想像するくせに〜」


なんて肩を組んでからかう薫くんを無視して、蒼空くんはしおりに目を通している。

否定もされないけどその反応は何!?


「おーい、無視ですかー?」

「馬鹿らしすぎて返事する気も起きない。てか、露出しなくても十分でしょ。」


サラッと出た言葉に、周りの反応が変わる。


「…え?ごめん、蒼空くんなんて?」


とあの薫くんですら動揺している。


「てか、無駄に露出させないで。目のやり場に困ると見てられないから」


その言葉に私の顔が熱くなる。

目のやり場に困るって、どういうことですか〜!

と心の中で叫んでるけど、蒼空くんに届くことは無い。
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