君との恋は面倒すぎる
 そのまま卒業式を終えた。手には卒業証書を持っていて、最後のホームルームも終了し、私達の学校生活は修了した。

 周りが打ち上げや何やと騒いでる間にも、私は蒼空くんにすぐに会いたくなってカバンを教室に置いたまま飛び出した。

 蒼空くんのクラスに行くと既に彼の姿はなくて、辺りを見渡す。

 そんな時に蒼空くんと同じクラスの生徒が声を掛けてくれた。


「あれ、柊くんの…、どうかした?」

「蒼空くんどこ行ったかわかる?」

「さっき後輩に呼び出されてたな。廊下にでもいるんじゃないか、ついさっきだったから」

「そっか、ありがとう」


 そうお礼を言って蒼空くんを探しに行こうとした。その瞬間、急に腕を掴まれ、前に進んでいた身体は勢いよくグンッと止まる。


「え?」


 それに驚き振り向くと、私の腕を掴んでいたのは茉莉ちゃんだった。

 この一年間姿を見かけても、視界に入れないようにしていた。そんな相手が今私の腕を掴んでいる。


「…少し話せる?」


 そう言われて拒否することも出来たけど、何となく拒否はできなくて茉莉ちゃんの誘いに応じた。

 少し静かな方に移動し、そこで向かい合って話す。


「今更って思うだろうけど、あの時のこと謝りたかったの。本当にごめんなさい」


 そう静かな声で言葉を零す茉莉ちゃん。

 正直今は怒ってもないし、何も思っていない。
 だけど好きか嫌いかで言われたら嫌いだと答える。
 だから姿を見ても何も知らない人のふりをした。


「柊くんにあんなに一途に好かれる日和ちゃんが羨ましかったし、柊くんのこと間違いなく好きになってた。それであんな汚い真似した」


 その言葉を聞いても、何も響いては来なかった。
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