君との恋は面倒すぎる



 蒼空くんを見つけたけれど、下級生の女の子2人が目の前に居た。角に隠れて話を聞いていると、ネクタイが欲しいと迫られていた。

 そっか、そうだよね。好きな先輩が卒業してネクタイを貰いに行く、も立派な伝統みたいなもんだもんね。

 話を聞いていると蒼空くんは、はっきり「これは彼女のだから、ごめん」と断ってくれていた。

 彼女のだからってそんな響きが良い。
 思わず口元が緩む。。

 下級生の子は残念だと思う。
 だけど、ごめんね。その居場所は私のだから。

 そう考えながら壁にもたれかかっていると、「盗み聞き?」と聞きなれた声が聞こえてきた。

 角でこちらに顔を覗かせて呆れるように笑っている蒼空くん。


「はっ」

「思い出めぐり、するんでしょ。どこから行く?」


 ちゃんと覚えていてくれてことが嬉しい。

 そんな蒼空くんにうんと頷き、一緒に歩きだした。
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